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ペーパーレス校正のメリットや問題点について

業務のペーパーレス化を進めるに当たって、校正作業についてもオンライン校正などを活用した紙をなるべく使わない校正が注目されています。このページでは、ペーパーレス校正のメリットやデメリット、ペーパーレス校正ツールの導入時の注意点などをまとめました。

ペーパーレス校正の導入によって得られるメリットとは?

ペーパーレス校正を導入することで、企業が期待できるメリットの一部をまとめました。

紙の作業に伴うコストの削減

校正作業に限らず、ペーパーレス化による最大のメリットの1つは、印刷にかかる紙やインクの購入費、紙の書類の配送料や管理費といったコストを削減できることです。

従来の紙を使った校正作業では、大量の文書データを印刷して校正者が作業を行い、さらに修正した内容を印刷して確認者が閲覧し、改めて完成原稿として納品するといった段階的な作業が行われていました。そのため、大量の紙をスキャニングしたり印刷したりしなければなりませんでした。

オンライン校正やペーパーレス校正であれば画面上で作業を行えるため、プリントにかかるコストを大幅に削減できます。

修正指示と管理が容易

修正ポイントを紙に記入したり、それぞれの校正バージョンを管理したりと、紙による校正作業では作業員の業務負担が少なくありません。一方、ペーパーレス校正であれば全ての文書をデータとして一元管理できる上、ファイルへ修正指示を書き込んでデータ共有できるため、情報のやりとりがスムーズになるだけでなく印刷などの手間も軽減されます。

また、修正指示と対応済みの部分をマーカーで区別したり、修正済みの指示を消去したりと、1つのファイルで処理できることもポイントです。

効率的にデータの取りまとめ・管理できる

それぞれのデータの保存・保管ルールを統一することで、データの管理が簡単になります。ファイルの更新日やバージョンもファイルを開くことなくチェックできるようになり、また関連データを指定フォルダでまとめておくといったカテゴライズを行えることも強みです。

その他、ワード検索機能や日付検索などを利用すれば、過去の原稿や文書であっても速やかに検索して参照できます。

情報漏えい・情報流出のリスク軽減

紙の書類を持ち運んでいると、万が一の置き忘れや紛失といったリスクを常に警戒しなければなりません。また、社外のコピー機やスキャナー、複合機などを利用した場合、それらの機体に文書のデータが記録されてしまうこともリスクです。

加えて、紙の書類を社外へ持ち出している時に、第三者によってスマホで撮影されたり、コピーを取られたりといった危険性も無視できません。

データファイルも流出や漏えいのリスクはありますが、例えばファイルを開くためにパスワードや権限を設定することで、第三者による閲覧を防ぐことが可能となります。

火災事故などのトラブルに対する危機管理対策

紙の文書は火災時に燃えてしまったり、水に濡れて読めなくなったりといった恐れもあります。

ペーパーレス校正の場合、文書のデータを社内サーバだけでなくクラウドを使用し、信頼できる社外サーバでもバックアップとして残すことで、突発的な事故や災害に見舞われた際にも速やかにデータを復元できます。

ペーパーレス校正の導入に伴うデメリット・問題点とは?

ペーパーレス校正にはメリットが多いですが、少なからずデメリットもあるため導入前に把握しておきましょう。

モニターの設定・環境で色調が変わる

パソコンやスマートデバイスなどによって文書データやイラストデータなどを開いた場合、モニターの設定に応じて色調表現や明度・コントラストのバランスが変わります。そのため、色の修正指示を出そうと思っても、指示者や校正者、確認者などがそれぞれ異なる設定のツールやモニターを使っていると、修正作業に時間がかかってしまうでしょう。

そのためペーパーレス校正では必ず色調の見え方を一律に整えられるようデバイスなどの設定を統一し、さらに紙へ印刷した際にどの程度の色調変化が生じるのか、プリンターや用紙ごとに確認しておく必要があります。

セキュリティインシデントへの対策

ペーパーレス校正では印刷した紙を置き忘れる心配がない反面、悪意ある第三者からのハッキングによってデータが盗まれたり、マルウェアに感染したパソコンを使ってしまった際にデータが外部へ送信されたりと、セキュリティインシデントがあります。

そのため、パスワードの設定や権限の設定、多段階認証によるデータ保護など、情報セキュリティについての対策や作業員のITリテラシーの育成が欠かせません。

まとめ

オンライン校正を導入すれば、リモート環境で校正作業を進められる上、従来の紙を使った校正作業よりもコスト削減や業務効率化、データの一元管理といった複数のメリットを追求することが可能になります。

一方、データ流出のリスクや色調変化の課題などデメリットも存在するため、事前にメリット・デメリットを把握した上で、ペーパーレス校正に適した作業環境や従業員意識を整えるようにしましょう。

当サイトでは企業が抱えている課題別にオンライン校正ツールを紹介しているので、導入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

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